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経営哲学学会

経営哲学学会賞(著書部門)発表

去る8月31日、立命館大学いばらきキャンパスで行われた経営哲学学会全国大会会員総会において、本年度の経営哲学学会賞(著書部門)が発表され、次いで授賞式が行われた。


<受賞作>

粟屋仁美「再生の経営学 自動車静脈産業の資源循環と市場の創造」白桃書房

川崎千晶「組織間信頼の形成と維持」同文館出版

<次点>

林 廣茂「日本経営哲学史」ちくま新書

大江清一「義利合一説の思想的基盤」時潮社


<審査コメント>

粟屋仁美「再生の経営学」白桃書房

粟屋君の著作は、使用済み自動車の再資源化の問題を経済学的視点からアプローチし、その点から「再生の経営学」という新しい学問分野の開拓を目指すものである。再資源化の分析を通してCSR,戦略、哲学に通じる議論を行った著作であり、経営哲学学会賞の受賞作としてふさわしいと評価できる。


川崎千晶「組織間信頼の形成と維持」同文館出版

川崎君の著作は、1990年代以降特に注目されるようになった組織間間信頼の問題を明確な問題意識をもって分析を行った著作である。議論の展開も、方法論を含む先行研究に対しても精密な渉猟を行うだけでなく、事例研究も実施している。経営哲学学会賞の受賞作としてふさわしいと評価できる。